■寝具の素材について寝具に使用されている素材は大きく分けて、天然繊維と化学繊維に分かれます。
天然素材をもとに、自然から生まれた繊維が天然繊維です。
天然繊維は、植物繊維と動物繊維に分かれ、繊維自らが呼吸し、常に快適と感じる温度と湿度を保つ働きがあることから、「生きた繊維」ともいわれています。特に、動物たちの体温を常時調節している動物繊維のほうが同じ動物である人にとって身体に優しく、優れた効果を発揮します。
それに対して、化学から生まれた繊維が化学繊維です。
最近では、ユニクロなど大手メーカーによる脱プラスチック問題でも大きな話題を呼びました。
軽くて乾きやすいなど、特に運動時に力を発揮する化学繊維ですが、天然繊維のように自ら呼吸する働きがないため、「寝汗」をかくなど睡眠中の生理的変化に対応できず、どうしても蒸れてしまい、睡眠時にはあまり向いていません。
そのため、肌に直接触れる寝具だけは、化学繊維ではないものを選びましょう。
また、寝具の素材には、その役割によってそれぞれ向き不向きがあります。
例えば、デリケートな肌が直接触れる生地にはコットンが最適ですが、その優れた保温性がネックとなり、夏用寝具には放熱性の高い麻のほうが最適です。
羽毛やシルクは、掛けふとんや敷きパッドの中わたには最適ですが、支持性に乏しいため、枕や敷きふとんの中わたにはあまり向いていません。
キャメルやウールは、枕や敷き寝具の中わたには最適ですが、より軽さが求められる掛けふとんの中わたにはあまり向いていません。
ポリエステルなどの化学的に合成して造った繊維は、密度や硬さ調節などの加工がしやすいため、特に枕や敷き寝具のクッション材、マットレスの芯材などには向いていますが、吸湿・保湿性に乏しいため、それ以外には×。
すべての寝具に向いている素材というものはなく、その役割によって様々です。
ここでは、あくまでも「健康」と「睡眠の質」を第一に考えた 『寝具の種類・素材ごとの比較』 をご案内します。
目次
・側生地やカバーの種類・素材比較
・枕の種類・素材比較
・掛け寝具の種類・素材比較
・敷き寝具の種類・素材比較
■側生地やカバーに不可欠な機能とは・
保湿性・
吸湿性・
発散性・
通気性の4つです。
これらすべての機能に優れている素材ほど、側生地やカバーに適しています。
※素材によっては、品質にかなりの差がありますが、平均的な評価となります。また、コストは考慮しておりません。
■枕の中わたに不可欠な機能とは・
保湿性・
吸湿性・
発散性・
通気性・
支持性の5つです。
これらすべての機能に優れている素材ほど、枕に適しています。
※素材によっては、品質にかなりの差がありますが、平均的な評価となります。また、コストは考慮しておりません。
■掛け寝具の中わたに不可欠な機能とは・
保温性・
保湿性・
吸湿性・
発散性・
通気性・
フィット性・
追動性・
軽さの8つです。
これらすべての機能に優れている素材ほど、掛け寝具に適しています。
※素材によっては、品質にかなりの差がありますが、平均的な評価となります。また、コストは考慮しておりません。
■敷き寝具の中わたに不可欠な機能とは・
保温性・
保湿性・
吸湿性・
発散性・
通気性・
支持性・
硬さの7つです。
これらすべての機能に優れている素材ほど、敷き寝具に適しています。
※素材によっては、品質にかなりの差がありますが、平均的な評価となります。また、コストは考慮しておりません。